7月の中国 絹事情

日本の絹製品にはほとんどの製品には中国糸が使われています。
この事から絹の事情を挙げると中国の絹事情は重要になります。

今年の春繭生産は中国の各地で相次いで終了しました。
大方、天候が順調で、価格も安定して混乱などありませんでした。

沿岸部の経糸用の繭は、浙江省・千鳥湖で約200トンの乾繭が競売され、
通常の相場では1トン当たり10.5~11.5万元の値段の所が、
約15%高い12.56~13.60万元で取引されました。
経糸用の繭はしばらく続くと予想されます。

中国税関統計によると、2014年1月~3月の絹商品による輸出は、
浙江省約5.52%、江蘇省約18.92%、広東省約11.13%、四川省約9.14%の減で
輸出先では、アメリカ向け約7.69%、日本向け約11.69%、インド向け27.85%の減
との事です。

6月の生糸と繭の相場は、春繭が安定生産につき、5月の相場とあまり変動が有りませんでした。

6月10日、中国シルク協会が蘇州大学国家シルク実験室で生糸製糸セミナーを開き、
生繭から糸を直接引くことについて結論を出しました。
(中国紡績工業連合会技術部・全国シルク標準委員会・浙江大学・蘇州大学紡績と服飾学院・浙江理工大学・浙江輸出入検疫局生糸検査センター他専門家が出席)

  • 生繭の製糸は昔からあった。
  • 現在の生産工程は織・染色等加工に対応した生産工程がすでに整備。
  • 冷凍技術と冷蔵倉庫設備によって広西の一部企業が生繭の乾燥工程を省略し、副蚕の生蛹を高く売り利益にしている。
    ※副蚕=繭の検品や糸がもつれた、製糸の最下層の部分は低質の絹や絹紡糸の原料にし蛹を魚の餌に使う
  • 生繭の生糸の品質が問題で、抱き合わせの悪さで織りの段階で糸切れ、記事のケバ、染めムラが多く発生している。

  • 糸の流通管理の段階で生糸と乾繭糸の有効な検別方法が無く、各工程への悪影響が多い。

この事への対応

  • 包装上の表示に生繭糸を提示。
  • 政府の関係部門を統合し検査基準策定と生産工程の改善を急ぐ。

基本的に、中国は製糸工場などを近代業種に移行していて、東部や南部での工場を作ったものの、
今まで通りの技術が保っていないようです。

早く改善すればいいですね。

京都きもの工房 1号店
京都きもの工房 2号店

京都きもの工房